院長ごあいさつ

令和2年度 院長あいさつ
                                  

 国立病院機構沖縄病院
 院 長  川畑  勉
『もう一つの理念』
  ぐすーよー(御総様)、ちゅーをぅがなびら(今日拝なびら)。
平素は沖縄病院の医療に対するご理解とご協力を賜り、心から感謝申し上げます。うららかな春の訪れとは裏腹に、今年はいつもと違う新年度のスタートとなりました。春は選抜からのはずの選抜高校野球が中止になったのをはじめに日本全国で入学式、始業式のほとんどが新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大予防のため順延もしくは中止を余儀なくされています。夏の全国高校総体、春から夏に開催される医学会も中止もしくはWEB開催となりました。世界最大の平和の祭典、東京オリンピック20201年延期になりました。COVID-19は中国、ヨーロッパ、アメリカで猛威を振るい、日本を含む世界が医療崩壊の危機に瀕しています。日本全国に非常事態宣言が発出されました。沖縄県・沖縄県医師会、指定医療機関、協力医療機関は早くから一丸となって、その危機に対処してきた感があります。沖縄県では感染症指定病院と協力病院が連携して懸命に患者さんの治療にあたっています。そこにゆいまーるの精神が生かされており、すべての医療機関のご努力とご尽力には頭が下がります。当院も協力医療機関として参加しており、その任に当たるすべての医療スタッフに感謝申し上げます。
 さて、平成から令和への改元と合わせて、医療界も地域包括ケアシステムの構築へと舵が切られ、当院も昨年7月に一般病棟の40床を地域包括ケア病棟へ変更しました。周辺医療機関と密に連携を図りながら地域の皆様に安心安全な医療サービスの提供を始めたところでしたが、COVID-19に対応する病棟再編により、現在は一時閉鎖しております。今はCOVID-19が早く収束することを願うばかりです。

 さて、当院は平成27年に沖縄県から難病医療拠点病院の指定を受けたのに続いて、本年3月には結核医療中核病院の指定を受けました。結核はここ数年著明な減少が続いていましたが、一転して今年は外国人や高齢者の結核が増加しています。結核医療に関しましては、治療はもとより将来の沖縄県の結核医療を担う専門医の育成に力を注いでいます。多くの呼吸器内科医が研修に来てくれることを待ち望んでいます。肺がんセンターは開設して3年目を迎えます。診療面や研究面で更なる充実を図り、飛躍を誓います。また今年は、日本呼吸器外科学会から新専門医制度による専門研修基幹施設の認定を受けました。沖縄県においては特に呼吸器外科専門医を目指す若手外科医の育成が急がれます。琉球大学や関連施設と連携しながら国内研修や学位取得などの実績を示し、若手呼吸器外科医の育成に力を注ぎます。脳神経内科、緩和医療科においても琉球大学をはじめ多くの研修医・医学生が研修に来ています。研修医・医学生の皆さんには将来の沖縄の医療に貢献してくれることを期待しています。当院のブランドを発信しながら、『人材育成』をもう一つの理念として掲げたいと思います。
 

令和2年4月