初期・後期臨床研修

沖縄病院での臨床研修について

沖縄病院は令和元年に創立71年を迎えました。平成24年に県から難病医療拠点病院に指定され、「神経・筋センター」を設立、続いて平成30年に「肺がんセンター」を設立いたしました。

かつての「国立療養所」時代の中核であった結核病棟は減少を続け、かわりにがん専門病棟、緩和医療病棟、地域包括ケア病棟が展開されてきています。

昨年は臨床研究部も発足しました。国立病院機構（NHO：National Hospital Organization）というスケールメリットを活かし、日本最大級の病院ネットワークで行う数々の臨床研究に参加しています。

総合病院とは異なり標榜診療科は少ないですが、診療科単位で見れば医師数が充実しており専門医数は県内トップクラスです。

診療科	脳神経内科	呼吸器内科	呼吸器外科
医師数	7名	6名	4名
医学博士	1名	5名	4名
内科・外科専門医	総合内科専門医 2名	総合内科専門医 4名	外科専門医 3名
専門領域	神経内科専門医 5名（指導医 2名）	呼吸器内科専門医 6名（指導医 4名）	呼吸器外科専門医 3名（指導医 2名）

common diseasesを中核病院で研修された若手医師には、ぜひ急性期病院では診療が難しい疾患（症例数が少ない希少疾患、DPCではカバーし難い・診断し難い疾患）も当院で経験していただき、今後の診療に役立てていいただきたいと考えます。

結核患者は減少傾向ですが、若い外国人結核が増えています。高齢者結核は非特異的な経過をたどりdoctor's delayが生じることもあります。結核診断・臨床像のポイントを把握し、日常の外来診療、救急診療で皆さんが結核患者に遭遇した際に鑑別できるレベルを目指します。

沖縄の死因トップは新生物であり、発生部位別では肺がんが1位です。当院は県内で最も肺がん症例数、手術数が多い施設となっています。

がん診療の領域でも内科的には新薬（分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害例）が次々に登場し、放射線化学療法も併用、外科手術もさらに低侵襲で縮小手術へ向かい、肺がんの治療成績が向上しています。

「肺がんセンター」及び緩和病棟での経験は、他診療科に進まれたとしても、担がん患者や今後さらに増加していく複雑で多様な合併症を持つ患者への全人的な診療に役立つと思われます。

主な診療科	呼吸器外科	神経内科		呼吸器内科	緩和ケア病棟
他診療科の一部	病理診断科	総合診療科		放射線科	リハビリテーション科
病床	一般 60床	神経難病 45床	筋ジス 100床	地域包括ケア 40床	緩和ケア 25床	結核 30床
臨床と研修	神経・筋センター			肺がんセンター
臨床と研修	臨床研究部

NHOでの臨床研修情報等

	月	火	水	木	金
午前	8:30 抄読会	8:30 症例検討会（気管支鏡）	9:00 神経内科回診		8:30 抄読会
午後	症例検討会（手術症例）	胸部CT読影	病棟回診術前カンファレンス		緩和病棟回診結核カンファレンス
午後	CT読影・MRI読影	CT読影・MRI読影肺がん症例検討会（第2週）胸部X線勉強会（第3週）	CT読影・MRI読影	CT読影・MRI読影	CT読影・MRI読影放射線科合同カンファレンス（月1回）

指導医	11名
研修期間	1～3か月（複数診療科を1か月×3でも可）
募集人員	1～2名
臨床病理検討会（CPC）実施状況(2017)	2回 / 剖検数 2件
学会・研修会への参加費用	発表者への支給あり
給与（参考）	後期臨床研修:約38万円 / 月（基本給：週35時間勤務）時間外手当、当直手当は別途支給（実質：週40時間で50万円程度 / 月）
当直	初期研修 0回 / 月平均、後期研修 2回 / 月平均
各種保険	健康保険、雇用保険、労災保険、厚生年金保険適用
その他	宿舎あり、院内保育所あり